フリーランス×育児って、結局どうなの?

キャリア

新卒で入社した会社を1年10ヶ月で辞め、次に入った会社で“手に職”のスキルを学び、独立して10年になります。ときどき、会社員の友人から「子育てに時間をとりたいからフリーランスになりたいんだけど」と相談されることも。

なので、私が感じている「フリーランス×育児」のメリット・デメリットをまとめてみました。

メリットは「圧倒的に自由」

一言でいえば、これに尽きます! むしろ、これ以外はないと言ってもいい(主観)。

ただ、その自由さ/柔軟さが、育児にはとっても好相性です。
予定が読めなかったり、突然飛び込んできたりする子育てタスクに対応しやすいのは、たしかに週5で出勤する方にはない強みでしょう。

保育園児を育てているときにありがたいこと

  • 在宅勤務でデスクワークの日は、イヤイヤなどで登園が遅れてもそこまで焦らなくていい
  • 荒天のとき、ちょっと早めに切り上げてお迎えに行ける
  • 家で仕事をしながら、煮込み料理やオーブン料理、離乳食の下ごしらえなどができる

ここまでは、在宅勤務の正社員の方も当てはまるかもしれません。
フリーだとさらにこんなことも!

  • 平日だろうと期末期初だろうと、家族旅行に行くと決めたら日程を空けられる
  • 繁忙期を調節できる。慣らし保育や入学準備で忙しそうなときは、受注量を減らすなど
  • 有休の概念がないため、仕事の調整さえできれば子どもも休ませ放題

「熱はないけど体調があやしい……」というとき、えいやっと子どもを休ませられるのは、柔軟に働けるからこそ。有休がなくなっちゃったらいざというときどうする? などと考えなくて済むだけでも、子育てしやすい気がしています。

ただ、有休があること自体はうらやましいです(笑)。

小学生を育てているときにありがたいこと

  • 時間割によって変わる帰宅時間に合わせて、在宅に切り替えられる
  • 水筒の忘れ物や、帰りに突然雨が降りそうなときの傘を届けてあげられる
  • 授業参観や面談など、急にあらわれる平日のちょっとしたイベントにも行ける
  • 平日でも、家にいるときは子どもの友達を呼んで対応できる

困ったことが起きがちな夏休みも……

  • 夏休み期間まるっと、仕事のペースを落とせる
  • 夏休みのなかでも、お盆のちょっとズラした期間で旅行や帰省ができる

さらに、幸いまだ経験はないけれど、こんなことができるのも安心感につながっています。

  • どうしても学校に行きたくない日、仕事を調整して子どもを気晴らしに連れ出せる

ただ、どれも「可能である」というだけで、実際はそんなにしていません。仕事も好きだからやりたいし、家にいるからといって毎日子どもが友達を連れてくるのは困るし、そのあたりはバランスで。

でも、やろうと思えばできる、というのが大事だと思っています。

妊娠中にありがたいこと

つわりで体調が悪いとき、お腹が大きくなって出歩くのがしんどいとき、すべてを在宅に切り替えたり仕事量を減らしたりして柔軟に対応できます。これには本当に助けられました……!

第三子妊娠中はかなり身体がつらく、家にいる時間の半分くらいは横になっていたといっても過言ではありません。つわり期は何もできないから、仕事をぐっと減らす。腰がつらいだけで横になっていれば大丈夫だった妊娠後期は、寝っ転がりながらiPhoneでSlackを返していました

それが許されるフリーランスは、なかなか妊娠フレンドリーだと思います。

デメリットは「保障が乏しく、収入が不安定なこと」


このデメリットは、すぐに想像がつくのではないでしょうか。

フリーランスは働く時間や場所の縛りがゆるい代わりに、安定した収入や社会保障とは縁が薄いもの。ときどき毎月固定ギャラのお仕事をお受けすることもありますが、何年も同じ条件で続くケースは稀です。また、個人事業主で雇用保険と厚生年金がないと、社会保障はかなり手薄になってしまいます。

妊娠・出産のときにちょっと困ること

・収入の一部をもらいながら休める「産休」がない(休んだら収入ゼロ)
・収入の一部をもらいながら休める「育休」がない(休んだら収入ゼロ)

これは会社員との大きな違いです。

ただ、私の場合は仕事が基本的に好きなので、産前産後も「収入がゼロだから働かなくては!」というより「そろそろ仕事がしたいから働こう」でした。でも、しっかり休みたい方にとっては、かなりデメリットになるでしょう。

ちなみに、妊婦健診の費用助成は自治体から、出産育児一時金は健康保険から出ているので、フリーランスでも受け取れます

  • 妊娠・出産で急に体調を崩したとき、代わりがいない
  • 出産で休んでいるあいだ、いままでしていた仕事が誰かにとられるかもしれない

会社員の方でも多かれ少なかれあると思いますが、フリーランスの場合は本当に深刻。仕事の穴を誰かが埋めてくれたらとても助かるけれど、そうなるとおそらくその仕事は、もう自分のところには帰ってこない可能性が高いです。だから、第一子を生むときは本当に不安でした。

ただ、幸いとてもよいクライアントに恵まれて、妊娠・出産をきっかけに失った仕事はほとんどありません(感謝しかない……)

小学生・保育園児の育児をしていてちょっと困ること

  • 保育園や学童の入園申請のとき、提出しなければならない書類が増える
  • どれくらい働いているか証明するのがちょっと難しい
  • 自治体によっては、入園指数や入会指数が低い場合もあるらしい

まずは、保育園や学童の申請がらみ。いっときより待機児童が減ったといっても、まだまだ入園・入会選考は激戦です。フリーランスの場合は優先度が下がる自治体もあると聞きます。私の住む自治体は、勤務実態を示すカレンダーや実績などをプラスで提出することで、会社員と同じ扱いを受けられたため、とても助かりました。

  • 長期的な収入が読めないため、教育費が不安

いまのところ安定してお仕事をいただき、柔軟に働きながら正社員並みの収入を得られているけれど、数年先がどうなるかは読めません。もちろん、いまと同じ水準を保てるように努力はしているつもり。でも、やはり不安は残ります……! 

このブログをはじめたきっかけのひとつも、本業とは別で収入を得る手立てがほしかったからです。自分の得意分野や興味関心を活かして、いろんな努力をしながら、収入のデメリットを払拭していけたらと思っています。

よく聞く「安定と自由のどちらを取るか」論争

フリーランスと会社員、どちらがいい/悪いはありません。不安定でも自由に働けたほうがいいのか、多少縛りがあっても安定しているほうがいいのか、人によって判断は変わるでしょう。

私は、完全に自由をとりたい派
だから、いまの働き方と育児のスタイルにはとても満足しています!

この記事が、フリーランスに興味がある方の参考になりますように。

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